YAPC Asia Hachioji 2016 に行ってきて,ついでに喋ってきました.
諸般の事情で2日目しか行けなかったんですが,濃いトークをたくさん聞けて良かった.
特に,@neko_gata_s さんの M-V-Whatever の話 は非常に参考になって良かった.ああした知識の裏付けがあって,なおかつ体系づけて物事を説明できるというのは最早アートの一種だと思う.僕はそういった知識や能力が欠如していると思っていて,なにかと直感でやりがちなのでものすごく羨ましい.
@esehara さんの Unlisp の話 もかなり面白かった.言語処理系を作る時のメンタリティとか,実装する上での哲学や程よい妥協感,また実装上の葛藤なんかを生々しく聞けてとても良かった.言語処理系はかねがね書きたいと思っていて,多分それを実行に移す時にこの発表のことを思い出すのだろうな,という予感がある.端的に言ってとにかく格好良い発表だった.
@shimobayashi さんの開発フローケーススタディもめちゃめちゃに良かった,良かったというか羨ましさを感じた.チームで1つのプロジェクトを遂行するにあたっての最初から最後までを第三者でも分かるように1本のトークになっていて,お話的な面白さを含みつつ,チームビルディングの妙技を感じられて非常に良かった.印象に残っているのは進捗度とか見積もりをしっかり可視化していたということで,ああいった裏付けが取れている状態で「こうしましょう」「ああしましょう」みたいな提案をしつつプロジェクトを進行していけるのは格好いいなあと思った.メンバーの納得感とか,プロジェクトにそぐわなくなってきたら手法を変えるとか,そういう話がされていたのも良かった.
あと,@charsbar さんのCPANの依存モジュールをもう少し正しく検出したいというトークは,perl の静的解析ツールを書いていると出てくるあるあるみたいな感じで「あー,見覚えあるな〜〜」となり,過去の体験が程よくフラッシュバックしてきて面白かった.後で perl の構文は難しいですねえ,という話をできて楽しかったです.
ところで僕のトークは以下の様な感じ.
普段のトークとは打って変わってというか,あまり技術の詳細の話はせずに,普段新しい言語を趣味とかでやるときに自分がやっている事を紹介したというストーリーです.なんか当日のトークでは結構色々言ったのでスライドだけでは伝わらない部分も多いかもしれない.後々動画が公開されるらしいので,なんかわからない所あったら見てみてください.
とにかく言いたかったことの主は「恐怖 = 無知」という部分で,これは僕がプログラミングを始めた時に抱いていた感情そのもので,今でもたまに味わうことがある.これを克服しないことにはどうにもならんのでとにかくやるしかない!!! みたいな話が主題です.
ちなみに,自己紹介の画像は gif アニメだったんだけど,pdf にしたら静止画になってしまった.以下に gif のオリジナルを示します.
おかげさまでこのトーク,ベストスピーカー賞2位を頂きましてとても嬉しかったです.皆様ありがとうございます.
ベストスピーカー賞2位頂きました、皆様のおかげです、ありがとうございます!! #yapc8oji pic.twitter.com/zsybyzXqry
— 贈与税 回避 方法 (@moznion) 2016年7月3日
あと LT もしてきたので,その資料も貼ります.
総務省が配ってる,市外局番の doc (word のファイル) を解析して,S 式として扱って tokenize しましょうという内容.結局時間が足りなくてその実装は書けなかったのだけれど,いずれ実装したいと思っている.
あと,久々に会った人と廊下やら懇親会やらで色々喋れて楽しかったです.
YAPC Asia Hachioji,良い意味での手作り感で趣があり,完全に楽しいイベントだった.
主催の @uzulla さん,運営の皆様ありがとうございました.また参加します.